若いご家族の「自分らしさ」を存分に反映。
素材にこだわった中古マンションのリノベーション
岡崎市S様邸
DATA
所在地 | 岡崎市 | 築年数 | 築23年 |
建物タイプ | 分譲マンション | 構造 | 鉄筋コンクリート |
階数 | 10階建(リフォーム部分は7階) | 工事期間 | 60日間 |
家族構成 | ご夫婦、お子様(幼児) | ||
リフォーム箇所 | リビング、ダイニング、キッチン、バス、洗面脱衣室、トイレ、玄関、廊下、洋室 |
- アイシンリブラン 服部 公男
約2年間の海外赴任の後、お子様の誕生を機に、それまでの社宅を出て持ち家を購入することにしたS様ご夫婦。新たな住まいの検討を重ねた結果、好立地な中古マンションを購入し、ご夫婦のライフスタイルに合わせたリノベーションを行うことになりました。
そこで、S様ご夫婦が「私たちらしく」にこだわって打ち出した方針を元に、マンション特有の狭小になりがちという性質を払拭する間取りの工夫、そしてフロア全体を無駄なく有効利用するためのプランをS様へご提案。そこに「水廻りの手入れをラクにしたい」「子どもがのびのびできるようにしたい」などのご要望もしっかり取り入れ、若いご家族の理想的な住まいをリノベーションによって実現しました。
リフォームのみどころを解説
快適性抜群のLDK
キッチンの壁を無くしたことで開放的で明るいキッチン・ダイニングとなりました。ここから奥様はLDK全体を見渡せ、家族の様子を感じながらお料理が可能。南側にひろがる街や緑の景色も存分に楽しめます。
なお、キッチンの床はコンクリート柄のフロアタイル、ダイニングは無垢の単板フローリングとし、空間のメリハリを演出しました。
サッシは全てインナーサッシを導入し、断熱性・遮音性を強化。マンションにありがちな人の出入りの音が気になることもありません。自然光がたっぷり入り、寒さ・暑さに強く、昼夜を問わず静かに過ごせるなど、快適性能抜群なLDKとなりました。なお、インナーサッシは空間の雰囲気に合うよう黒石目調をチョイスしています。
お子様とのびのび過ごすリビング
リノベーションによる大幅な間取り変更で、広々としたリビングが誕生。リビング一面のフローリングは、遮音性能を確保しつつ、素材の上質感を出せる「無垢の単板貼り」としました。無垢の肌触りがとても気持ちよく、床の広さと相まって、小さなお子様がのびのび遊び回れる空間となりました。
また、素材のこだわりは、LDKのドアにもみられます。真鍮のドアノブ、アンティークモチーフのチェッカー柄のガラスなど、各部材の色や雰囲気を選び抜き、空間に可愛らしさを加味する存在感のあるドアとなりました。
リビングには用途の自由なワークスペースを設けました。デスク一面の壁にマグネットボードを設置。生活スタイルに合わせいろいろな使い方ができます。
また、ゲストなどに見られたくない物を納める場として、壁掛けテレビの裏側を収納スペースとして活用。仕切り壁のデザインを工夫し、映像機器の配線をまとめて目隠しできるボックスも設けました。
マンションでも玄関・廊下を広く、2WAYに
狭小になりがちなマンションの玄関を、空間デザインの工夫で余裕たっぷりな2WAYの玄関に。入って左手が来客用、正面奥が家族用です。家族用には容量たっぷりのシューズクロークを設けました。
2WAYのどちらから入っても、廊下の奥で繋がる回廊型の空間設計としました。
暮らしの中で窮屈さを感じないよう、廊下の幅を戸建より広いサイズで確保。大人同士が楽にすれ違えるほどの余裕があります。
また、シューズクロークと背中合わせのかたちで廊下収納を設けました。コンセントを内蔵したのは、充電中の掃除機を見せないようにするためです。
素材とお手入れのしやすさにこだわったサニタリー
廊下を拡幅してもサニタリーは狭めることなく十分な空間を確保しました。
【浴室】
バスルームにはマンションには珍しい一坪サイズ(1616)の浴槽を設置。元の1416からサイズアップしました。
【洗面・トイレ】
「水廻りのお手入れを楽にしたい」が、奥様たってのご要望でした。洗面やトイレは、便器・ボウル以外の部分で凹凸の形状を出来る限り排除。埃が溜まりやすく掃除も面倒となる箇所を作らないようにデザインしました。フラットな台や板をサッと拭き掃除すすれば済んでしまう、奥様に優しい水廻りです。
また、洗面・トイレともにボウル、水栓、タイルを素材とデザインにこだわって厳選。特に洗面台は、防水性に優れ、色合いや仕上がりの意匠性が高い左官材料「モールテックス」を採用し、好みのデザインを追求しました。
【浴室・脱衣スペースと分離】
洗面・脱衣スペースと浴室が連なるなか、洗面と脱衣の間を戸で仕切って分離可能とし、視線を遮れるようにしました。
アクセスに配慮したWIC
ウォークインクローゼット(WIC)は「既成の家具はなるべく置きたくない」というS様のご要望を反映したもの。フロア全体のほぼ中心にあたる位置に設け、西側洋室と廊下側の双方向から出入りを可能にしました。収納力もさることながらアクセスの良さも考慮したWICです。
ご家族の将来のために、敢えて区切らなかった洋室
まだ1才というお子様と過ごす洋室は、敢えて部屋を区切らず、ひとつの大きな空間のままにしました。子ども部屋はこうあるべきという既成の概念を改め、お子様の成長やお二人目の可能性といった、将来のご家族のあり様に合わせてフレキシブルに可変する余地を残しました。
ご主人のプライベートルーム
「無理なら仕方ないけど、あれば良いな…くらいで願ってました(笑)」という優しいご主人。控えめな願いが叶ってご主人用のプライベートルームを設けることが出来ました。エアコンを導入出来ないので、内窓を設置して風通りを良くしています。この部屋のお洒落なイメージづくりにも内窓が一役買っています。