「次の世代に末永く住んで欲しいから」
耐震診断から始まる耐久性向上リフォーム
尾張旭市S様邸
DATA
所在地 | 尾張旭市 | 築年数 | 築45年 |
建物タイプ | 戸建 | 構造 | 在来木造 |
階数 | 2階建 | 工事期間 | 3ヶ月間 |
家族構成 | ご夫婦(80代) | ||
リフォーム箇所 | 耐震(1F+2F)、リビング、ダイニング、キッチン、バス、階段、玄関、外壁、屋根 |
- アイシンリブラン 秋田 夕一
リフォームのみどころを解説
耐震補強とスペースの有効活用を一石二鳥で実施
耐震診断により、特に1Fの南側部分の耐力壁の不足と、2F直下部分の柱の不足による耐力不足が判りました。
この問題を解消するため、耐力壁(筋かい)の追加と、柱・壁の補強が必須工事に。そこで今回のリフォームでは、柱・壁の補強で生じるスペースを活用して収納を造作もご提案。耐震補強と空間の有効利用を一石二鳥で行うことができました。
二つ並んだリビングルームは、境界を感じさせない広々とした空間です。この開放感を損なわないよう、緩やかな曲線を描いた開口部はそのままに。また、天井の既設の梁も、部屋の格調を醸し出すアイテムとして残したいというS様のご希望で、そのまま活用。
なお、リビングでは耐震補強の他、電気式床暖房の取り替えと床材の刷新、壁の下地補修とクロス張り、そして高断熱サッシの導入なども提案・実施しました。
隔たりの撤廃と対面式キッチン導入で、見晴らしの良い空間に
キッチンとリビングを隔てていた建具を撤廃し、一体型のLDKに。対面式キッチンとしたことで見晴らしの良い空間となりました。
コンロ前の壁を厚めに設け、鍋置き台として利用できるニッチを造作しました。
奥様にとってもう一つのお気に入りポイントが、壁にすっぽり収まった冷蔵庫。以前は物入だった階段下のスペースを利用したものです。
次世代に繋ぐ住まいとして、細部の安全性や耐久性にも配慮
階段下は物入でしたが、一部(キッチン側)を冷蔵庫スペース、一部(廊下側)を掃除機用収納庫といった具合に用途を明確にして空間を分けました。
また、以前から破損の危険を懸念された階段の飾りポールを撤廃し、壁面のかたちにして階段の安全性を向上させました。
もともと質の高い材料が使われ、状態も良好だったホールの床は維持。
一方、玄関ドアは採風タイプのリフォーム用ドアに改修。網戸も装備されており、扉を閉じたまま採風が可能です。
耐震改修の一環として、屋根の軽量化も実施しました。
重たい瓦と葺き土を全て取り除き、下地板と防水シートの張り直しを行い、三州の耐震瓦へ葺き替えを行いました。
また、破風板へガルバリウム鋼板の被せも実施し、次世代に繋ぐ住まいとして耐久性向上を図りました。