空間を繋ぐ、世代を繋ぐ、そして家族の未来へ繋げる
刈谷市K様邸
かつては母屋と別棟を繋ぐ通路だったスペースを、子どもたちの「スタディールーム」に。
テラスやリビングと共に、大胆な間取りでデザインされた空間には、太陽がたっぷり降り注ぎ、
「光・幸せ・開放感」というご家族が望んだテーマを象徴する仕上がりとなりました。
DATA
所在地 | 刈谷市 | 築年数 | 35年 |
建物タイプ | 一戸建 | 構造 | 木造 |
階数 | 1階建 | 工事期間 | 約3ヶ月間 |
家族構成 | ご夫婦、お子様(2名) | ||
リフォーム箇所 | キッチン、ダイニング、リビング、浴室・バス、トイレ、洗面、寝室、玄関・廊下、外壁・屋根 |
リフォームの動機、概要
明るい大空間を中心に、将来の"暮らしやすさ"を見据えてたデザイン。
室内でも屋外でも、お子様たちがのびのびと遊べる家となりました。
1981年に建てられた平屋住宅を和モダンな住宅にリフォームしたK様。もともとは大きな母屋に加え、
渡り廊下でつながった別棟がありました。別棟は先代のお母様が洋裁店を営んでいた場所です。
「母屋の中央に8畳の部屋が2つ並んでいて、いちばんいい場所にあるのに、南側に広縁があるせいで薄暗かったんです」というお悩みを解決するため、ご家族4人で決めた大きなテーマは「光・幸せ・開放感」でした。
「母屋の中央に8畳の部屋が2つ並んでいて、いちばんいい場所にあるのに、南側に広縁があるせいで薄暗かったんです」というお悩みを解決するため、ご家族4人で決めた大きなテーマは「光・幸せ・開放感」でした。
私がご提案させていただきました
アイシンリブラン大岩俊一
こだわりポイント
- かつての8畳2間、6畳間、廊下、広縁を大胆にまとめて大空間LDKに。
- 広さを最大限に活かしつつ、夏は涼しく、冬は温かい空間を創造。
- 元介護士の奥様の「こういう家なら将来も安心」というご意見を、随所に反映。
- 収納力アップでスタイリッシュな生活空間を実現。
ご主人は広いリビングを望まれ、奥様は、母として、妻として、また介護の仕事をされていたという経験からも、
ムダのない使いやすい間取りを求められました。面積が大きいため、さまざまな間取りが考えられましたが、
8畳2間と6畳間に廊下と広縁をまとめてLDKにし、別棟を寝室などプライベート空間にする点は当初からのコンセプト。
そこからブレることなく、細部を何度も設計し直したことでご満足いただけるカタチにすることができました。
また、風の通り道をつくることで夏過ごしやすく、寒くなってきたら床暖房やガスヒーターで足元から温める工夫も。 ゆくゆくは介護が必要になることも考慮され、車いすでも動きやすい空間づくりや、脚力が弱っても自分の力で動ける動線など、 私自身も勉強させていただいた点が多々あります。
また、風の通り道をつくることで夏過ごしやすく、寒くなってきたら床暖房やガスヒーターで足元から温める工夫も。 ゆくゆくは介護が必要になることも考慮され、車いすでも動きやすい空間づくりや、脚力が弱っても自分の力で動ける動線など、 私自身も勉強させていただいた点が多々あります。
リフォーム前
リフォームのみどころを解説
エクステリア
生垣で囲われていた純和風だった庭は、以前の趣を残しつつ、モダンで使いやすいカタチに手を加えました。
「家庭菜園で野菜を育てるのが子どもたちの楽しみの一つ。成長を観察したり、採れたての野菜を味わったり、
作物以外の収穫もいろいろあります」と奥様。受け継がれる家族の歴史を大切にしたいというご要望を聞き、
お庭の石は既存のものを和モダンなデザインのなかに活かしました。

アウトドアスペース
奥はアウトドアリビングとして活躍するテラス、手前は玄関へのアプローチと、広々とした庭が広がります。
「室内でも屋外でも、子どもたちが元気いっぱいに遊べる家になりました」とK様。天気の良い日にはテラスで
BBQやブランチをするのが楽しみとのこと。

リビング、ダイニング
広さ・高さともに広々としたLD。梁は以前のものを活用し、むき出しにすることで、ロフトまで設けることができました。
奥の扉はすべて収納とし、スッキリとした"モノを見せない"生活の実現に大いに役立っています。

LDK
LDKにはダイニングテーブルと椅子ではなく、ローテーブルとソファーを置くことで広さを強調。フローリング部分も、
キッチンのタイル部分にも床暖房が入っています。さらにリビングのサッシ下部にはガスファンヒーターも導入し、
大空間を包むようにふんわりと温めます。

LDK
DVDやCD、おもちゃなどをスッキリと片付けるため、壁面収納を全面に設けました。このエリアの収納力を強化したことで、
余分なモノが出ていない状態となり、奥様は「子どもたちはよくテレビの前で思いっきりダンスしています」と嬉しそう。

リビング、スタディコーナー
テラスに通じる南・東・北の窓はすべて高さ2.2m。開放感あふれるサイズにすることで、
採光や通風が良くなることに加え、どこにいても家族の気配が伝わる空間となりました。
このLDKとプライベートゾーンである寝室とをゆるやかに繋ぐ役割を果たしているのが、真っ白な
スタディーコーナー(写真右)。将来、家族のなかで車椅子が必要になった場合を見据え、
行き来に支障のない広さを確保しています。

テラス、スタディコーナー
スタディーコーナーは「かつての母屋(現LDK:写真右)と左側の洋裁店(現寝室:写真左)を結ぶ渡り廊下を、
有効活用したい」という思いから生まれました。ここだけ天井高が低くなっているため、上部にも窓を設け、
風を通す工夫をしてあります。

スタディコーナー
プライベートゾーンから眺めたスタディーコーナー。風通しの良いことを活かし、天井には室内物干しを
設けてあります。「午前中に光と風に当てておけば、子どもたちが学校から帰ってくるころには取り込めるため、
洗濯物が邪魔になりません」と奥様。また、生活動線を考えてこのコーナーに設置した洗面台は、掃除の際に
大活躍するとのこと。

スタディコーナー
スタディコーナーも収納たっぷり。本や勉強道具をしまう造作の棚は、奥様の撮影した写真や
子どもたちの図画工作の作品をギャラリーの機能を兼ね備えています。白で統一したデザインが、
無垢や純真といったイメージを、優しい雰囲気と共に醸し出しています。

トイレ
奥様の希望で、天井一面に金箔を貼ったトイレ。落ち着いた雰囲気の床材と、窓からの光と天井のきらめき、
クロスに織り込まれたラメ、間接照明の輝きが心地よく調和しています。また、介護が必要になったときに
備えるため、トイレや洗面室、寝室など、リフォームした部屋の扉はすべて引き戸に。

玄関、ホール
玄関も明かりが入るような扉を選択。玄関から続くホールには、家族の写真を並べたニッチを設け、
さらに天井にはピクチャーレールを張り巡らせました。子どもたちが作った作品や、季節の行事の飾り等も
展示されるギャラリーコーナーとなっています。


ホール
ホールには、リフォームの最中に家族全員で協力してつくった作品が漆喰壁の一部として使われています。
小さな手形と足形は、貴重な思い出。子どもたちは「ときどき自分の手を合わせてみるけど、まだそんなに
変わらない」とちょっぴり残念そう。

天井、障子等
天井や障子など、ご主人が育った当時の部材を活かすことで、以前の面影を感じられるようになっています。
細部にこうした思い出が残っていることで、新築では感じることのできない世代の繋がりと温もりが生まれています。

Family
終始笑顔のK様ご家族は「合理的な間取りや収納のプランニングには時間をかけました。こうした基本的な
構造については、最初の提案でピンときたアイシンリブランさんにお願いして、本当に良かったと思っています」
と大満足のご様子。たくさんの幸せな時間を生み出すこの家で、お子様ものびのびと成長していかれることでしょう。
(写真左端は弊社担当の大岩)
