状況にあわせて、部屋をフレキシブルに変更可能。
高い収納力と機能性に満ちたマンションリフォーム。
安城市T様邸
築20年以上のマンションを大胆にスケルトンリフォーム。ご主人、奥様、娘さん(大学生)、息子さん(中学生)の4人暮らしのT様は、いずれお子さん達がこの家を巣立つことを見据え、ご夫婦二人の将来の住みよさをイメージしながらのリフォームとなりました。いちばんのポイントは、この家で家族4人から2人になった際に、各部屋の用途を簡単に変更できるようにした工夫です。
- アイシンリブラン 尾上 真資
DATA
所在地 | 安城市 | 築年数 | 22年 |
建物タイプ | 分譲マンション | 構造 | RC造 |
階数 | 15階建 | 工事期間 | 2ヶ月 |
家族構成 | ご夫婦・お子様(娘さん・息子さん) | ||
リフォーム箇所 | ダイニング、リビング、キッチン、寝室、子ども部屋、洗面室、バス、トイレ |
LDK
リビングに造作した大きなテレビボードが象徴するように、今回のリフォームでは壁面収納をふんだんに設けました。マンションの限られたスペースを、最も効率的に活用するためです。なお、テレビボードに採用したモカ色は、T様ご夫婦がたいへんお気に入りという色。他にも随所にモカ色を取り入れました。
部屋を仕切る引込戸
今回のリフォームで一番の注目ポイントは、LDKと洋室を分ける引込戸の存在。将来お子様が独立され、区切られた洋室が不要になった場合は引込戸を開けるだけでLDのスペースを拡大できるように、という狙いです。扉が目立たないように、色彩で周囲と同化させるという工夫も施されています。
引込戸を開けた状態を南側洋室から見た様子。引込戸は隣の寝室にも設けられ、全てを解放すると、あっという間にLDKに繋がる大空間が誕生します。閉じた3枚戸の引込戸がこの空間内で目立ち過ぎないようデザインされたところも秀逸です。
息子さんの部屋
息子さんの部屋から見た様子。引込戸を開ければキッチン・リビングと繋がります。各部屋の隔たりを簡単の取り除く仕組みは北側の娘さんの部屋にも施され、全ての部屋を解放された状態で繋げることが簡単にできます。
クローゼット
息子さんの部屋(写真左)と北側の娘さんの部屋(写真右)の間は両部屋からアクセスできるクローゼットで仕切られています。南北の窓を開ければ風を一気に通すことができ、通気性も抜群です。
壁面収納
もともとT様がたくさんお持ちだったタンスなどの収納家具。中には奥様の大切な婚礼家具もあります。それらを処分することなく活用できるよう、かつ、各部屋をスッキリ広々と使えるよう、このリフォームでは壁面収納(クローゼット)を増やし、その中にタンスを納めるというアイデアを採用しました。
カウンター・テーブル収納
とにかく生活の道具を外に出したままにせず、家の中をすっきり見せたいというご要望を受け、壁面収納以外にも様々な箇所に収納スペースを設けました。電話やルーターなどの通信機器はリビングにまとめて収納。造作のダイニングカウンターにも引き出しを設け、ランチョンマットなどを収納するという徹底ぶり。なお、収納にこだわったリフォームコンセプトのおかげで、これまでお部屋を散らかしがちだった息子さんも、リフォーム後は片付け上手になったという嬉しい変化も。
キッチン
以前のキッチンも対面式でしたが、壁に囲まれた中にこもってしまう形でした。そこでキッチンの位置は変えず、閉塞感の元になっていた仕切りの壁、さらに吊り戸を除いて、LDと一体感のある開放的で明るい空間となりました。また、以前のキッチンは配管の構造上の理由で45mmの段差がLDの床との間にありましたが、配管を壁側に移したことで段差は解消。LDとフラットな状態になりました。
キッチンカウンターのカップボードは、一般的には450mmの奥行きのものが多いのですが、T様邸では収納力抜群な650mmの奥行きで4段を設置。冷蔵庫と面を合わせることもでき、このエリアの見た目をとても美しくしています。
洗面室・バス・トイレ
洗面室はスペースを広くし、収納もたっぷり設けました。バス・トイレも同じエリアにまとめて、ホテルライクな雰囲気にしました。